Skip to content

マスタリングチェーン ​

このページでは、libsonare のマスタリングチェーンの順序と、ブラウザデモでの扱いを説明します。マスタリングとは何か、何を直せて何を直せないかは マスタリングとは? を参照してください。

チェーンはブラウザ内の WebAssembly で実行されます。音源はブラウザでデコードされ、設定されたチェーンに通され、サーバーへアップロードされることなく WAV として書き出されます。

デモでの使い方 ​

クイックマスターはプリセット中心、Studio はコンプレッサーのスレッショルド・Air バンド量・ステレオ幅・リミッターシーリング・ルックアヘッドなどを直接調整するモードです。

処理チェーン ​

ブラウザデモの UI は少数の音楽的な判断に整理していますが、レンダリング自体は決定的な DSP 経路として実行されます。各段は、それより前のすべての段の処理が終わった音声だけを受け取るため、補正系の処理(リペア、トーン)は、整った信号を前提とする後続の処理(ダイナミクス、ステレオ、リミッティング、ラウドネス)より必ず先に行われます。

マスタリングチェーン
デコード済み音源リペアと入力トーンと AirダイナミクスステレオイメージTrue Peak リミッターラウドネスターゲットWAV とレポート
補正系の段を先に実行し、ピーク安全性とラウドネスは最後に確定します。ラウドネスの段はゲインをかけたあと自前の True Peak リミッターを通すので、ゲインをかけてもシーリングは守られます。

各パラメータを細かいページへ分けず、以下の機能群ガイドで実装上の詳細までまとめています。

実装メモ

チェーンは、補正系から最終納品系へ進む順序にしています。

段階その位置に置く理由
リペアとインプットゲインクリック、ノイズ、DC オフセット、入力レベル不足は後段の検出器を誤らせるため
大まかなトーン整形コンプレッサーが、最終的に聴かせる音色バランスへ反応するようにするため
ステレオ処理広がりがピーク関係やモノラル互換性を変えるため、リミッターとメーターがその影響を見られるようにするため

最終ラウドネス段は単純なゲインノブではありません。Integrated LUFS はレンダリング後の素材に対して測定し、True Peak はオーバーサンプリングされた信号経路で確認し、リミッターのシーリングは別の安全制約として残します。これらが衝突する場合は、LUFS ターゲットよりピーク安全性を優先します。そうしないと、LUFS だけは合っていてもコーデック変換後にクリップするマスターになってしまいます。

関連: マスタリングとは?、LUFS、True Peak、ラウドネスマッチングと A/B 比較、ブラウザ内ローカル処理、マスタリング実装